-西表島の動植物-
西表島は亜熱帯気候であり、日本でありながらさながらジャングルのような生態系を見ることができます。
特に有名なのは国内希少野生動植物種に指定されているイリオモテヤマネコやマングローブ。
その他にも珍しい貴重な動植物が多く生存し、自然にあふれた島です。
西表島に約100頭生息していると推定され、絶滅が心配されていることから国内希少野生動植物種に指定されております
現在、イリオモテヤマネコは西表島に約100頭生息していると推定され、絶滅が心配されていることから国内希少野生動植物種に指定されその保護が図られています。ヤマネコは西表島の中でも比較的標高の低い地域に生息していることがわかってきています。
生き物掲示板・島人の営み・西表島の自然・イリオモテヤマネコの世界等の展示が行われております。
西表野生生物保護センター
西表野生生物保護センターは西表島を訪れる皆さんにイリオモテヤマネコをはじめとする希少野生生物や西表島の自然について知ってもらい、野生生物への理解や関心を深めるための普及啓発活動や、絶滅の恐れのある野生動物の保護繁殖事業や調査研究を総合的に行うために建設されました。
野生生物保センターに展示されている一部です。
保護センターでは調査・研究、保護活動なども行われております。
貴重な自然環境を次の世代に引き継ぐためには多くの人の理解と科学的なデータの集積が必要です。
センターはこうした活動の拠点としての役割も果たしています。
西表島のマングローブは4科6種で構成されており、特に東部の仲間川のマングローブ林は「仲間川天然保護区域」と国の指定を受けています。
マングローブは熱帯、亜熱帯地方の海岸、入江、河口泥湿地で、満潮時に海水に浸る場所に生育している樹木類の総称です。西表島のマングローブは4科6種で構成されており、特に東部の仲間川のマングローブ林の面積は108haにも及び、「仲間川天然保護区域」と国の指定を受けています。
河口から上流へかけて主にマヤプシギ→ヤエヤマヒルギ→オヒルギの順に分布しています。
マングローブは自然のフイルター
マングローブは陸から流れ込む泥や土、栄養分を沢山含んだ水を受け止めるフイルターのような役割を持っています。
土地開発で流れ出た泥や土などがサンゴの海に直接流れ込むとプランクトンが大量に発生したり、透明度が落ちてサンゴに必要な光が届かなくなったりします。サンゴを中心として成り立っている海の生態系を変えないように、マングローブはしっかりと余計なものを受け止めています。
それと同時に、荒い波で海岸がけずりとられるのを防ぐ役割もあります。
マングローブ周辺に生息するミナミコメツキガニ。このカニは集団を作ることから「軍隊ガニ」とも呼ばれています。
マングローブと生き物
マングローブの林には沢山の生き物が棲んでいます。木々の上には哺乳類や鳥類、爬虫類、両生類が住み、水中には、エビやカニ、貝などが暮らします。張り巡らされた呼吸根や支柱根は多くの稚魚が安心して暮らせる大切な空間を提供してくれます。
マングローブは、黙々と根を張って大自然を守っているのです。
高さ約10メートル、熱帯では高さ20メートル以上になる常緑の喬木。樹幹にたくさんの皮目がある。長楕円形の葉は先端が尖り、葉の基部もややくさび形。
高さ5メートルに達する常緑の灌木。長楕円形の葉の先端は円く、先端は鈍頭。花のがく裂片と花びらは5枚。散布体は他のヒルギ類より細くその表面はなめらか。根は板根状になる。
高さ約8メートルになる常緑の高木。葉は楕円形、葉の先端は針状に尖り、葉の裏に無数の黒点がある。呼吸根はたこの足状になり、支柱根と呼ばれる。
沖縄では高さ5メートルほどの低木であるが、熱帯では喬木、花は白色。がくは緑色のがく筒からなり先端の裂片は短い。果実は緑色、長楕円形、長さ約1~1.5センチメートル。葉は小さく互生し光沢がある。
1~3メートルの低木、熱帯では高木になる。葉は対生、花べん5枚、だいだい色、果実は有毛で卵円形。根は泥土中を水平に走り、多数の呼吸根を垂直に出すのでマヤプシギと同じく直立根をもつ。しかし直立根の高さは3㎝以下でほとんど二次肥大成長をしないのでマヤプシギに比べると根の表面はなめらかで弾力性に富む。
高さ約10メートル、熱帯では20メートル以上になる喬木。葉は多肉で卵状円形、先端は円い。がくは緑色、その裂片は三角形で5枚、花弁はなく、白色の雄しべが著しく多く、はなびらのように見える。果実は編球形。
ニッパヤシの花と実。マングローブ湿地に生育する無茎のヤシで、地下部の根茎は太く、叉状分枝をする。地上部には太い葉柄と羽状の複葉の葉身のみがある。雌雄花別々の単性花である。果実は集合花で花梗の先端に球状につく。胎生種子を形成する